上川アイヌのストーリーを五感で感じる2日間
ぐっすり眠ってすぐに朝。2日目は黒岳ロープウェイに乗って、新鮮な空気の深呼吸からスタートです。今回のモニターツアー最大のユニークポイントが「選択式」の体験プログラム。参加者が「A:黒岳登頂」「B:層雲峡サイクリング」「C:アイヌ刺繍」のプログラムを自由に選んで、午前中を過ごしました。
「A:黒岳登頂」の様子
サイクリングチームは今話題の「電動自転車」を活用し、層雲峡にある柱状節理の絶景を望みながら「銀河・流星の滝」までのんびりとサイクリング。電動自転車は本当に快適。小学生でも普段運動不足のお母さんでもスイスイ進みます。途中、層雲峡の歴史にも触れながら、昨日行った神居古潭に繋がる石狩川を、鮭の様に逆流して進んだのでした。
「B:層雲峡サイクリング」の様子
アイヌ刺繍コースが一番難しかったかも。なかなか1日で習得する技ではありません。それでも丁寧に説明してくれるアイヌのお母さんの手ほどきを受けながら、少しずつアイヌ文様のコースターを一生懸命作ってくれました。他のチームが戻ってくるまで、スタッフと一緒にキャンプ場に建設中のツリーハウスを見学したりもしたそうです。
「C:アイヌ刺繍」の様子
3コースの体験が終わると、皆さんお楽しみの「アイヌ料理」ランチタイムです。早起きをして体験もして、全員がお腹ペコペコ。アイヌ料理の3品は、素朴だけれどもとっても美味しくて栄養満点。沢山作ってくれたはずなのに、あっという間になくなっていったのでした。
(写真:下)米ともちあわと金時豆を炊き込んだ「サマタム」。
(写真:右上)豚軟骨の入った「ポネオハウ」は、昔は熊肉や鹿肉で作っていたそう。
(写真:左上)昔はお供え物だった団子「シト」にはクルミと砂糖醤油のタレが。
長かった1泊2日のツアー最終目的地は観光地としても有名な「旭山動物園」。ペンギンや白熊の行動展示が特徴的な動物園ですが、上川アイヌを学ぶツアーでは、北海道に所縁の強い動物を中心にご案内しました。しかも案内人は坂東園長!これには子どもたちよりお母さんたちが驚き喜んでいたのでした。
2日間の振り返りとして、動物園の講堂をお借りし、まとめの会を開催しました。1人1人2日間の学びと気付きを発表してもらい、共有したのですが、それぞれに新たな発見や感動があり有意義な時間として過ごしてくれたようでした。
このツアーをきっかけに上川アイヌのこと、上川地方のことに興味関心を持っていただき、またこの地を訪れてくれれば嬉しいです。